矯正歯科に用いる装置についてのお話

矯正歯科に用いる装置についてのお話

Head gear(ヘッドギィヤ,ヘッドギア)

基本的には上の顎が過度に成長しているいわば歯が前に出ている場合に、成長抑制の目的で成長期に使用します。上顎が過度に成長している場合は日本人はおろか白人にも少ないと言われ、ほとんどが下の顎の成長不足か成長方向が前下方ではなくズレていると言われています。実際今まで当院では成長抑制が必要な患者さんはいませんでした。 しかし上の6才臼歯を作用点とするため力の強さをコントロールする事でいろいろな使い方ができます。その一つに「抜かない矯正」をするときに6歳臼歯を奥に移動することで歯が並ぶ場所を作ったり、「抜く矯正治療」をするときに前の歯に作用させた力を消す目的で用いる事があります。当院ではヘッドギアは患者さんの負担が大きすぎるのと、他の方法で負担をかけることなく同等かそれ以上に対処できる事から20年くらい前から使わなくなりました。

Chin cup(チンカップ、チンキャップ)

下顎の成長を抑制する目的で成長期に使用します。1日12時間以上が原則です。顎関節に対して影響があるように思えることや効果に対して疑問があるので、ここ15年くらい使っていません。